ここでは、古民家(中村家) について紹介します。

在所:京都府八幡市八幡山柴52

【ポイント】

①.中村家の下記3棟が2012年に国の登録有形文化財に指定される。

 ・中村家住宅上(カミ)の蔵    :切妻の2階造り、放生川での石清水八幡宮の祭祀の背景として

 ・中村家住宅表門        :大正時代の木造りの棟門

 ・中村家住宅大歌堂(ダイカドウ):書院造、15畳の広間3畳の上段の間

 ※ 居住住宅のため非公開

 石清水八幡宮の門前町の景観を今に残す、京都府八幡市八幡の「中村家住宅」がこのほど、国の登録有形文化財に指定される見込みとなった。住居のため内部は非公開だが、市教委は「前を流れる放生川と一体の景観を楽しんでほしい」としている。

  登録対象は、大歌堂(だいかどう)(建物面積84平方メートル)と、上(かみ)の蔵(46平方メートル)、表門(東西2メートル)の計3棟。いずれも木造 で、蔵の棟札(むなふだ)や建築様式から大正時代築とみられる。登録有形文化財は、近代(明治以降)の文化財建造物が対象で、市では初登録となる。

 同住宅は、大阪で芝居興行などを行っていた大阪弁天座の尼野貴之座主の別荘で、昭和初期に現在の所有者に移った。このうち大歌堂は書院造りで、15畳の大広間に舞台のような3畳の上段の間と、踏込床を備える。歌や芝居の稽古に使われたとみられる。

 

  上の蔵は、放生川(大谷川)に架かる安居橋の東南に建つ、切り妻造りの2階建て土蔵。放生川では八幡宮の祭祀(さいし)も営まれることから市教委文化財保 護課の大洞真白係長は「建物は神事の背景として欠かすことのできない存在。所有者の意向も聞きながら、保存に協力していきたい」と話している。

【関連写真】

 安居橋越しの全景2014_97_12 金只   放生川越しの全景2019_12_19 金只   

 表門の全景2019_12_19 金只   表示(国の有形登録文化財)の全景2019_12_19 金只   

【参考情報】

インターネット:都市再生・景観サイト